ジェルトロン開発秘話

株式会社パシフィックウエーブ
代表取締役 田中啓介

快適な睡眠とはα波をキープすること

私の実家は家具店を経営しておりました。ベッドを販売していましたので「眠り」については「食べる」ことと同じくらい重要なものであるという認識を持っていました。

そこで眠りの研究を進めると、より良い眠りを実現するには、レム睡眠という浅い眠りのタイミングにおいて現れるα波(脳波)をキープし続けることが大切だということが判明したのです。

理想は胎児が羊水に浮いた状態

胎児が羊水に浮いた状態のイメージ

眠りにとっての理想は、胎児が羊水に浮いて眠っているような状態です。
1990年代には、私が輸入、普及を促進した良質なウオーターベッドでそれに近い状態が実現できましたが、ある大手メーカーから「日本の家屋にウオーターベッドが向かないため、今後は扱いません」という撤退表明がでたため、マーケット全体にウオーターベッド自体がよくないものとの認識が広がりました。

そこでウオーターベッドに固執せず、水以外の素材で浮力に近い寝心地を作り出すことができたら、きっと人に喜んでもらえると思い始めたのです。

インテリジェル

アメリカにSSAというスプリングを使わないマットレスメーカーが集まった協会があり、ウオーターベッドを中心に低反発マットレスなどいろいろなものが開発されてきました。1999年、協会主催の展示会で、インテリジェルという名称の、単純な四角の格子形状をしたグミキャンディのような感触のジェルが発表されました。

これは、将来性を秘めている素材だ──そう直感しました。
ですが、契約金が当時の弊社の年商の数倍以上に達する金額であり、そのままだと肌に直接ゴツゴツ当たるので、日本人向けに改良する必要がありました。
一瞬躊躇しましたが、「日本の皆様に快適な眠りをお届けしたい」という思いに私心は一切ありませんでしたから、さまざまな困難を乗り越え、契約に踏み切ることができました。

そのインテリジェルを使用した「床ずれ防止マットレス」などは、レンタル商品として多くの介護関係のメーカーから賞賛をいただきましたが、まだまだ弱点がありました。

それは大きな斜めの力が加わったとき、通気性をうまく保つことができないという点です。その点を解決するためにさらなる研究開発を押し進めた結果生まれたのが、ジェルトロンです。

1層構造から2層構造へ「ジェルトロンの誕生」

二層一体構造のジェルトロン

インテリジェルは格子の1層の構造ですが、ジェルトロンは大きさの違う格子が2層あり、それらを一体成形で仕上げた構造となっています。これによりどのような方向から大きな力が加わっても常に通気性を保つことができるようになりました。

二層一体構造ジェルまた、ジェルトロンに使用した素材は、企業秘密のため成分は公表できませんが、ミネラルオイルとポリマー(アメリカFDA認可)です。子どもが誤って口に入れてしまっても全く大丈夫です。その素材を弊社地下からわき出す自然水によって成型しています。

どんな人でも安心して使用でき、α波がでるような快適な睡眠環境をかんたんに作り出すことができるクッション材、それがジェルトロンなのです。

田中啓介の著書・発売

『寝ても眠れない日本人へ ~快適な眠りを実現し、人生を豊かにする方法~』

田中啓介の著書『寝ても眠れない日本人へ ~快適な眠りを実現し、人生を豊かにする方法~』
ウオーターベッドブームを推進し、あらゆる用途に使用できる驚異のクッション材、ジェルトロンを開発した田中啓介が自ら書いた半生と挑戦の物語です。
これを読めば、ジェルトロンの開発にいたったプロセスと背景がよく理解できるだけでなく、睡眠とは何か、人幸せとは何かという、人間にとって根本的な問題を考えていくことができる内容となっています。全国の書店、Amazonなどネット書店にて発売中。

2010.12.27発売 ライティング刊 並製 四六判 1000円(税別)

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